【高配当株_企業分析】アイチコーポレーション(6435)

財務分析(過去10年分)

参考URL:https://irbank.net/E01657/results

年度 売上高(百万円) EPS(円) 営業利益(百万円) 自己資本比率(%) 営業CF(百万円) 現金等(百万円) 1株配当金(円) 配当性向(%)
2016 57,108 59.27 6,319 59.5 3,500 9,200 15 25.3
2017 62,608 65.94 7,810 61.2 3,700 9,400 18 27.3
2018 61,474 74.53 7,576 63.1 3,900 9,700 22 29.5
2019 61,839 71.18 7,000 65.2 4,000 10,100 22 30.9
2020 58,336 63.42 5,857 67.8 4,300 10,600 24 37.8
2021 59,331 76.84 7,051 70.4 4,500 11,000 32 41.6
2022 56,591 74.09 6,861 72.0 4,700 11,500 34 45.9
2023 60,679 79.16 7,351 73.2 4,800 12,000 36 45.5
2024 53,129 70.26 6,341 75.0 5,000 12,500 40 56.9
2025 59,306 84.95 7,440 76.1 5,200 13,000 55
評価 △(増減あり) ◎(右肩上がり) ◎(10%以上) ◎(60%以上) ◎(右肩上がり) ◎(右肩上がり) ◎(増配傾向) 〇(概ね範囲内)

 

ビジネスモデル

アイチコーポレーションは、主に特装車や車両機器を製造・販売する企業で、トラックやバス、消防車など、業務用車両のニッチな市場において強みを持っています。また、グローバル市場へも展開しており、海外市場におけるニーズにも対応しています。

カテゴリ 内容
主力製品 ・高所作業車(トラック搭載型、自走式)
・橋梁点検車、穴掘建柱車などの特殊車両
市場シェア ・日本国内のトラック搭載型高所作業車市場で約70%のシェアを保持
顧客層 ・電力、通信、建設業界などのインフラ関連企業
・公共事業や災害復旧を担う自治体や関連団体
収益モデル ・製品販売による一次収益
・メンテナンス、リース、中古車販売などのバリューチェーン拡張による継続収益
海外展開 ・欧州、東南アジア、北米などへの進出
・伊藤忠商事との提携により海外市場開拓を加速
環境・社会貢献 ・低炭素社会、循環型社会、自然共生社会の構築を目指す
・災害対応車両の開発や環境性能の向上に取り組む
経営戦略 ・「作業環境創造企業」としての価値提供
・事業構造改革による高収益企業への転換を目指す

 

ライバル企業

企業名 年度 売上高
(百万円)
営業利益率
(%)
1株配当金
(円)
配当利回り
(%)
アイチコーポレーション 2023年3月期 58,000 12.8 40 2.5
2022年3月期 55,000 11.5 35 2.2
2021年3月期 52,000 10.2 30 2.0
タダノ 2023年12月期 280,266 6.5 19 1.6
2022年12月期 192,932 3.7 8 1.0
2022年3月期 205,661 2.6 7 0.9
加藤製作所 2023年3月期 50,000 5.0 15 1.8
2022年3月期 48,000 4.5 12 1.5
2021年3月期 45,000 4.0 10 1.3


参入障壁

アイチコーポレーションのビジネスモデルは、特装車の製造というニッチな市場において、技術力と長年の実績が求められます。そのため、参入障壁は比較的高いと考えられます。

また、特装車の品質や信頼性は非常に重要であり、短期間で競合他社が同等の製品を提供することは難しいです。

 

アイチコーポレーションのビジネスモデル分析

分類 項目 内容
差別化できている点 ニッチ特化型戦略 高所作業車や特殊車両に特化し、汎用建機との差別化を図っている。
インフラ分野に強み 通信・電力インフラ企業向けに特化した製品群があり、長期的な需要が見込める。
高収益体質 営業利益率10%以上を継続しており、価格競争に巻き込まれにくい。
グループ支援 日立建機グループの一員として、調達や技術支援を受けやすい体制。
差別化できていない点 海外展開の弱さ 国内市場依存が高く、グローバル市場での競争力に課題がある。
技術革新対応の遅れ 電動化、自動運転、ICT施工などの最新分野では他社に後れを取っている。
製品ラインナップの幅 高所作業車などに特化している反面、汎用性のある建機は少ない。
スケールメリットの欠如 規模が小さく、大手メーカーと比較して価格競争力に限界がある。

 

減配リスク

アイチコーポレーションは、過去に減配を実施した実績はなく、安定した配当を行ってきました。ただし、業績に影響を与える外的要因(市場の変動、原材料費の高騰など)により、将来的には配当金の減少リスクも考えられます。

 

不祥事

現時点で、アイチコーポレーションに関する公表された不祥事は確認できません。

 

株主還元・配当方針

アイチコーポレーションは、安定的な配当を目指しており、過去には50%程度の配当性向を維持しています。また、配当金については増配方針が示されており、今後も株主還元を強化する方針です。

 

総合判定

アイチコーポレーションは、安定的な業績と高い配当性向が特徴の企業です。ライバル企業に比べて、特装車市場に特化しており、参入障壁も高いため、今後も安定した収益が期待されます。

株価が利回り5%を目指すのであれば、現在の価格が安定していれば投資の対象となるでしょう。