この記事では『転職の失敗事例とは?システムエンジニアが転職で失敗しないための心構えとは?』をテーマに解説します!
一昔前に比べ転職へのハードルが下がっている現代。転職サイトのテレビCMが毎日のように流れていますよね。
でも、実際に転職で成功(年収アップなど目的を達成)してるのは、転職者の40%程度だと言われています。
ということは‥転職者の半数以上は失敗に終わっている、後悔しているという悲しい現実がある訳です。
この記事では、システムエンジニアの転職失敗事例5選を確認しながら、転職失敗後にどう行動すればよいのか?システムエンジニアが転職で失敗しないために必要なマインドセットを解説します。
都内のIT企業でシステムエンジニアとして働く管理人がリアルな転職失敗事例を解説しますよ!
よくある転職の失敗事例5選
このパートでは、よくある転職における失敗を実際の事例に沿ってお伝えします。
給与・福利厚生が想定と違った
給与や福利厚生が想定と違いトラブルとなるケースも見受けられます。
原因の多くは、入社前の『労働条件通知書』確認漏れによるものです。
要するに、本人がしっかりと労働条件について確認を怠ったことが原因で起きているということです。
- 残業代が見込みで支払われない条件だった
- 賞与が無い年俸制だった
など、想定していた報酬面との違いに愕然とする方も少なくありません。
これらは実際に入社した後に発覚するため、泣き寝入りしかないのが現状です。
ですから入社前に労働条件通知書をしっかりと確認する必要があります。
また、初年度は条件通りの年収が確約されていても、翌年からはガクッと年収が下がってしまうケースも見受けられます。
これは明らかなブラック企業なので、そこまで心配する必要はありませんが、業績が極端に落ちた場合などにおいては普通にあり得ますので、財政基盤がしっかりしている会社なのか?をしっかりと調べてから転職することも重要なポイントです。
業務内容が聞いていた内容と違った
報酬面の改善ではなく、業務内容(仕事内容)の改善を目的として転職する方も多いと思います。
システムエンジニアの場合、最新の技術を学びたい、特定の言語を学びたい、など自分自身のスキルを向上させるための転職ですね。
この思惑が外れるケースも多々見受けられます。転職する前は望む技術が学べるプロジェクトに配属されるはずだったのに、実際は違っていたということが起きます。
なぜこのような事態になるのか、理由は2つ考えられます。
1つ目が転職活動時の面談などで自分の希望を転職先の採用担当者にしっかり伝わっていないケースです。
希望することは複数あると思いますが、優先順位をつけてしっかりと伝えるようにしましょう。
なんとしても業務内容だけは譲れない場合は契約書に明記してもらうのもいいかもしれません。
2つ目の理由が、企業側の事情が変わってやむを得なく配属先が変わるケースです。
転職先も会社なので、景気が良い時も悪い時もありますし、仕事もある時とない時があります。
転職活動していた時はあったプロジェクトが、入社時には終わっていることもあり得るでしょう。
このトラブルを回避するためには、転職先の企業が希望する業務をどの程度力を入れて推進しているかを確認しておきましょう。あと、企業の規模にもよりますので、その点も意識しておくと良いかもしれません。
労働環境(残業など)が劣悪だった
残業が想像以上に多い、、、といった労働環境が劣悪だったという転職失敗ケースもあります。
特に、IT業界は他の業種と比べて残業が多いので、会社によっては人向かい前のような残業、休日出勤当たり前のような労働環境も残っています。
働き方改革が浸透しつつあり、最近の若者はワークライフバランスを重視する方も多くなっていて、労働環境改善を求めて転職したのに悪化してしまったというトラブルもあります。
このトラブルを回避するためには、事前の面談時にしっかり確認すること、ネットの口コミサイトで調査しておくことなどが考えられます。
ただ、IT業界の性質上、プロジェクトの納品前などはどうしても忙しくてなって時いますので、その点はある程度割り切れないと厳しいかもしれません。
忙しい時期、忙しくない時期のバランスが取れていれば良いという心構えが必要です。専門的な高度スキル、残業が他業種に比べて多いという特徴があるので、平均年収が高い傾向にありますからね。
人間関係が合わない(社風)
- セクハラ・パワハラ上司
- 足の引っ張り合いをする同僚
- 仕事はしないけど文句だけ一丁前の部下
など社風や人間関係が肌に合わないケースによるトラブルも多いです。
報酬、業務内容などが解決できても、人間関係が破滅していたら全てが台無しです。
仕事は一人で行うのではなく、チームで行うことが多いため、人間関係が良好であることが肉体的、精神的衛生上とても大切なことです。
特に直属の上司が尊敬できる人であるか?が大切な判断ポイントになりますし、社長のピジョンに共感できるかも仕事のモチベーションを維持する上で重要です。
このケースにおいては、事前に確認することが難しいだため、会社のボームページに載っている社長の記事を読んだり、口コミサイトで情報を入手するくらいしか方法がありません。
活躍できる場面が想像より少ない
キャリアアップを目的とした転職を目指す方も多いでしょう。
これまでの経験値を新しい会社で発揮して活躍するぞ!!と意気込んで転職してみたものの、、、思ったようなポジションに付けず、活躍する場所もない、、、といったケースもあります。
これは、小さな会社(中小企業)から大企業(上場企業のような何千人規模の会社)に転職したエンジニアが遭遇することが多い印象です。
なぜこのような事態になってしまうのかというと、元いた会社は社員数も数なく、責任ある立場を任せてもらいやすい環境ですが、大企業の場合は社員数も多く、各ポジションごとに担当者が揃っているのて一人一人に割り当てられる責任の範囲が狭くなることが一番の原因です。
事前にどの程度のポジションを任せてもらえるのか、業務内容、責任の範囲などをしっかり確認しておく必要があります。
活躍する場を求めて転職をするのであれば、スタートアップ企業や、完全成果主義の外国企業も選択肢として検討する余地はあるかなと思います。
システムエンジニアの転職失敗後の行動3選
このパートでは、システムエンジニアが転職で失敗した後にするべき行動について解説します。
なぜ失敗してしまったのか?原因をしっかり分析することは当然行いましょう。その上で、いつまでも落ち込んでいるだけでは前に進めませんから以下を意識して日々行動していきましょう。
経験値を積む
自分自身の価値を高め続ける、この視点で行動することをオススメします。
エンジニアの場合、今後のキャリアアップを考えるなら技術力、コミュニケーション、業務知識を高めておくことが重要ですので、いろいろな現場を経験してスキルを磨いていきましょう。
自分の希望を上司にしっかりと伝えること、部署移動も視野に入れて経験を積んでいくことが重要です。
実務経験(業務)を積むことも重要ですが、資格取得など自主学習のスキルアップも日々意識しましょう!業務時間外の学びをいかに日々のルーティンに組み込むかが数年後の自分の価値を高めることにつながります。ほかの人がやらないからこそ日々コツコツと勉強してスキルアップしましょう。
部署移動をする
さきほども軽く触れましたが、転職に失敗した!と思っても、部署移動したら解決したということもあり得ます。
部署移動は社員の権利ですから躊躇せずに行使していきましょう。
経験値を積んでスキルを磨いていくという点からも部署移動は有効な方法です。
最初に配属された部署では経験できないことが、移動することで経験できるチャンスがありますので、それぞれの部署で行なっている業務に内容をしっかりと確認した上で異動届を出しましょう。
この方法が有効なのは大企業のように多くの部署が存在していて、さまざまな業務を取り扱っている会社員になります。
上司に部署移動の希望を伝えるには勇気がいりますよね。その気持ちわかります。なんだか、その上司が嫌いだから移動したいと思われそうですもんね。でも、なぜ移動したいのか、理由を丁寧に伝えればよっぽどのブラック企業かぼんくら上司で無い限り理解してくれるはずです。何よりも、あなた自身の人生ですから、キャリアアップの目標があり、最短でスキルアップしたいのであれば躊躇している暇はありません。
再度転職を検討する
ここまでは、転職先の会社で経験値を積む方向での行動を解説しましたが、そんな悠長なことを言ってられるか!!という状況の方もいると思います。
転職先の会社があり得ないくらいのブラック企業で、このまま働いていたら倒れてしまう状況の場合はすぐにでも再転職を検討した方がいいでしょう。
再転職を検討する場合、この後のパートで解説をする心構えの部分をしっかりと認識しておきましょう!
転職で失敗しないための心構え
最後のパートでは、転職で失敗しないための心構えをお伝えします。
誰にでも失敗はつきものです。
一度転職で失敗したからと言って人生終わりではないですし、逆にリスクを背負って転職にチャレンジしたという経験値を積んだと考えればメリットでしかありませんよね。
ただ、その経験は一度で終わりにしたいので、同じ失敗を繰り返さないためにも以下を確認しておきましょう。
転職のリスクを理解する
こちらの記事でも解説していますが、転職には多くのリスクが潜んでいます。
リスクがあるからこそ、その表裏としてのリターンも大きくなる傾向にあるんですけどね。
今回の記事で解説した失敗事例のように転職した後に気づいても遅いので、事前にリスクを確認した上で回避できるものは回避する様にしてください。
キャリアプランを明確にする
30歳の時の自分、40歳の時の自分、50歳、、、今後どうなっていきたいかを明確にしておきましょう。
例えば、30歳で年収600万円、40歳で年収1000万円とか、技術者としてスキルを磨き続けて35歳で独立してフリーランスになるとか。
目指すべきキャリアプランが明確であればある程、それを実現するためにはどんなプランで転職すれば良いのか?が見えてきますし、そもそも転職した方が良いのか、今の会社でしばらく働いた方がいいのかが見えてきます。
転職で失敗するエンジニアのほとんどが、自分が10年後どうなっていたいか?どんなエンジニアになっているのか?が明確になっていません。明確になっていないのに、その場の感情に任せて転職をしてしまったりすると必ず失敗しますよ!
転職理由を明確にする
先程のキャリがプランを明確にしたうえで、転職が必要な場合は”その理由”を明確にしましょう。
例えば、40歳までに年収1000万円を達成する目標だとした場合に、スキルとして最先端WEB開発を学ぶ必要があるとします。
今の会社ではその技術を学ぶことができないと判断した場合、環境を求めて転職を検討することはアリでしょう。
この場合、特定の技術を学べる環境が明確になっているので、転職活動時の会社選びも迷わずに済みますよね。
メタバースが今後伸びると踏んで、その技術に特化したエンジニアとして食べていくという目標を立てたのであれば、先ほどと同じように目標を達成するために必要な最短距離を探していけばいいです。
キャリアプランが明確になっていないと、転職理由もあいまいになってしまい、結果として労力をかけたのに失敗してしまった‥ということになりかねません。
部下の面談を半年に1回行うのですが、キャリアプランが明確になっていない社員が多いです。あまり先のことは考えていない、大変そうなので出世したくない・・などなど。考え方の多様化ともいえるかもしれませんが、一度きりの人生ですから、お金に不自由ない暮らしをいち早く手に入れたいものです。そのためには、労働力という最大の稼ぐ力を最大化していく努力が必要ですね。
自分の市場価値を冷静に分析
最後に、自分が市場においてどの程度評価されるのか?を知っておくことが重要です。
システムエンジニアが転職で成功するには、スキルを身につけておくことが重要ですが、あなたのスキルが現時点でどの程度の評価をされるのか(年収いくらくらいの評価なのか)を知るのです。
その上で、自分が目指すキャリアアッププランにおいて足りているのか、足りていないのか、足りていない場合は何が足りていないのかを分析してスキルアップを目指せばいいんです。
例えば、今の年収が500万円だとして、転職をして700万円を狙っていたが内定をもらった会社の平均年収が550万円だったとします。
この場合、理想と現実に150万円の開きがありますから、その理由は何なのか?なんのスキルが足らないから希望年収に達しなかったのか?を冷静に分析しましょう。転職エージェントに聞くことが一番手っ取り早く、適切なアドバイスをしてくれるはずです。
途中で引き返すことを躊躇しない
一度転職活動を始めてしまうと、当初の目標が達成されていないのにも関わらず妥協して今の会社を退職して転職を実行してしまう方も多いです。
転職エージェントの強引な営業、承諾書を半強制的に書かせてくる企業なども少なからず存在していて、途中で引き返せない状態になってしまうのです。
私もつい最近転職希望者を説得したのですが、目標も定めず勢いに任せて転職活動を行った結果、年収がダウンし転職活動の負荷が高く本業にも身が入らずにすべてが中途半端になってしまっていました。
幸い、私の説得に応じて転職はせずにしばらくは続ける選択をしてくれたのですが、あのまま転職していたら確実に失敗していたでしょう。
既にお伝えした通り、リスクを背負って転職をするのなら、目的を明確に設定すること。
目標が達成できないと判断したらすぐに引き返しましょう。
これを事前に強く認識しておかないと、強引な営業に引っ張られて年収が下がるのに転職をしてしまったり、自分がやりたい業種ではないのに転職をしてしまったり‥と、転職失敗になってしまう可能性が高くなります。
リスク回避の転職方法とは?
報酬、業務内容、労働環境、人間関係…転職には多くのリスクが隠れている点を理解していただけたでしょうか?
報酬はある程度は転職活動時に確認できますが、その他は実際に入社してみないと分からないことが多いのも事実です。
ここで、転職におけるリスクを最大限回避する方法をお伝えしたいと思います。
その方法とは『知り合いからヘッドハンティングされる』ことです。
ここでいう知り合いとは、実際に働いていたお客様の社員です。システムエンジニアの場合、お客様先に派遣されて仕事をするケースが多いと思いますが、その派遣された先の社員からヘッドハンティングされるイメージです。
この場合、その会社の雰囲気もある程度確認できるので、人間関係(社風)も分かった状態ですし、労働環境、業務内容もある程度は把握できている状態です。また、一緒に業務で働いていたので、自分の働きっぷりも正確に評価してくれますし、その上でヘッドハンティングしてもらっているので転職のリスクがほとんど回避できると言っても過言ではありません。
まとめ
いかがでしたか?
『転職の失敗事例とは?システムエンジニアが転職で失敗しないための心構えとは?』をテーマに解説しましたが。
転職には年収が大幅にアップするなど大きなメリットがある一方で、年収ダウンや労働環境の悪化などリスクが多く隠れていることも事実です。
スキルを身につけて市場における自分の価値を高めておく、転職活動の事前準備(職務経歴書の作成、面談の練習など)をしっかり行うなど入念な計画と準備が必要になります。