記事を読む前のチェックリスト
- 残業・休日出勤が当たり前の環境
- 貯金ができない・常に生活が苦しい
- 単純作業で成長している感じがしない
- 先輩や同僚がどんどん退職していく
- パワハラ・セクハラが当たり前
もし、1つでも該当するかも?と感じたなら、この記事を最後までしっかりと呼んでください。
この記事を読むと分かること。
✅ ブラックIT企業の特徴
✅ ホワイトIT企業への転職を成功させる方法
この記事の要約
未経験からIT企業に転職。ブラックIT企業からホワイトIT企業への転職を成功させ、30代で部長職・年収1000万円を達成した現役のIT部長が、経験値を元に解説をします!
IT業界にブラック企業が多い理由とは?

多重下請け構造
IT企業がブラック化する一番の理由がこれ。多重下請け構造による中抜きです。下の図をご覧ください…。

エンド企業(大手企業であることが多い)から元請け(大手Slerが多い)、さらに孫請け(2次請)、ひ孫請け(3次請)…と発注が流れる構造が一般的です。
当然、各企業は手数料を中抜きするので、末端になるほど利益が薄くなり、低賃金・長時間労働に直結します。
契約形態の問題(SESや準委任契約)
『成果物』ではなく、『技術・能力=労働時間』で評価される契約のため、労働時間が自然と伸びやすく、残業も常態化しやすくなります。
SES契約や準委任契約の場合、下限・上限が定めされているケースが多く、下限時間は最低でも拘束され、さらに遅延が発生すれば残業や休日出勤が当たり前になる現場も少なくありません。
エンドユーザー(発注側)が強く、元請けもいいなり…孫請け、ひ孫請けは当然断ることもできずにデスゲームに突入する現場も…。
SES(エス・イー・エス)ってよく聞くけどなんのこと…? SESとSler(エスアイアー)の違いがイマイチ分からない… SESとSlerはどっちがおすすめなの…? そんな疑問にお答えします。 SES、Slerってなに?という[…]
人材不足
IT化、DX化など、IT(システム)の導入が当たり前となり、ITエンジニアの需要は高まる一方ですが…供給が追い付いていないのが現実です。
その結果、『初心者を大量投入して人数合わせをする』ということが起こっています。
システム開発に携わるエンジニアの仕事は、難易度が高くそもそも求められるスキルレベルが高い傾向にあります。
当然ですが、初心者が入って即戦力で対応できるものではありません…。
その結果、エンジニア一人当たりの負荷が増大し、結果として過労や長時間藤堂につながります。
プロジェクトの納期が厳しい
顧客から受注する時点で大幅な値引きをしているケースも横行しています。
他社に勝つために仕方ない、という見方もできますが、実際にかかる工数より大幅に値引きされているということは…投入できる要員も限られてしまい、結果として負荷が高くなり納期も短縮されるという結果に…。
例えば、本来は10人体制で1年かかるシステム開発(120人月)が、5名体制の半年で受注(30人月)する、なんてことが当たり前にあります。
当然、一人にかかる負荷は想像以上のものに。
ビルの建設や車の製造など、明確な仕様書・設計書が作れる業界と比べて、システム開発は設計段階で仕様を100%合意することが難しいという側面もあります。
理由としては、機能数、処理数が膨大で、全てを設計段階で明確にし合意することが難しく、動くシステムができてから顧客が触り始めて「こんなつもりじゃなかった」という認識相違が発生します。
労務管理が形骸化・評価基準の問題
ベンチャーや中小企業の中には、労基法や36協定を軽視しているケースがあり、社員の健康が犠牲になる。
形骸化(けいがいか)とは、制度やルール、行為などが、本来持っていた目的や機能、意義を失い、実質が伴わないまま形だけが残っている状態を指します。例えば、時代の変化で必要性が薄れた制度が、見直されずに形式的に存続している場合や、ルールが本来の目的を忘れられ、ただ守ることだけが目的になってしまうような状況がこれにあたります。
最近では、働き方改革が浸透してきたこともあり、数年前までのような徹夜、休日出勤当たり前という現場は少なくなって来た気もします。
が、まだまだそういった現場が残っていることも確かです…。
大手Slerなど古くからある大企業に限っては…(どことは言いませんが…)、成果や技術スキルよりも『長時間働くこと』を美徳とし評価する文化が色濃く残っています。
年功序列で、成果をいくら出しても評価されず、優秀な若手から率先して退職してしまうケースも。
IT業界にブラック企業が多い5つの理由は以下の通り。
- 多重下請け構造
- SES契約・契約形態の問題
- 人手不足
- 納期が厳しい(値引き横行)
- 労働管理・評価基準の課題
これら全ての要因が絶妙に絡み合っていることが…IT業界にブラック企業が多く存在する理由です。
とはいえ、全てのIT企業がブラックなのか?と言われればNoです。
ホワイトIT企業も沢山存在していますよ。
ブラックIT企業の特徴

労働環境が劣悪
働きやすい環境かどうか?は、ブラック企業かどうかを見極める重要なポイントとなります。
1日8時間、週5日で40時間、1か月だと160時間近くを仕事に捧げる訳ですからね。
サービス残業が横行
見込み残業にも注意が必要です。毎月20時間は給与に含まれているなど、見込み残業を採用している企業も多くあります。
この場合、見込み残業の時間内は残業代が支給されません。
また、給与Ⅰ、給与Ⅱに分けることで、残業代の支給額自体を低く設定する悪質な企業も横行してるので注意しましょう。
細かいことはこの記事では解説を省きますが、基本的には残業は支払われるべきだし、見込み残業だというのであれば同業他社と比べて給与水準が高く設定されている必要があります。
長時間労働・休日出勤が当たり前
繁忙期はどの業界にもありますから、その時期は忙しくなり残業が多くなるのは仕方ありません。
忙しいのは全てNG!!!受け入れられません!!だと通用しないですし、それなら本当にホワイトな大企業か、公務員になるべきです。
ある程度は会社の指示に従わないといけません。でも…
- 残業が当たり前の環境(作業は無くても)
- 徹夜・休日出勤も当たり前の環境
こんな環境は避けた方がいいですね。
多重請負構造の弊害でもあるんですが、2025年現在も体育会系の現場は多くあり、残業・徹夜を良しとしています。
年に1,2か月間だけ忙しい、、のではなく、常に50時間以上の残業がある。こんな会社はブラック認定で良いでしょうね。
有給取得率が低い
有給取得率も分かりやすい指標ですね。
やることをやっていて、繁忙期以外で他メンバーとの調整(顧客調整)ができていれば、権利ですから当たり前に取得してOKなはずです。
有給を取りやすい環境か、はブラック企業かどうかを見分けるための分かりやすいファクターかなと思います。
ホワイト企業の目安としては、有給取得率が60%以上というのが一般的な基準のようですね。
労働環境が劣悪なブラックIT企業の特徴
✅ 長時間労働・休日出勤が当たり前
✅ 有給取得率が低い
低賃金・各種制度が整っていない
次に報酬面や各種制度(評価、福利厚生など)に関してです。
ブラック企業に一番多い特徴の一つが報酬が低い(年収が低い)という点でしょう。
業界平均より低く、昇給も少ない
あなたの年収が業界平均と比べて低いのか、高いのかは常にチェックしておく必要があります。
ITのSES企業の年代別平均年収は以下の通りです。

概ね妥当かな、という印象。
もちろん、
- 保有している資格
- 経験してきた業務内容、知識
- 得意な言語
により年収の増減に幅はあります。
ただし、最低限のスキルを有している状態なら、上記の平均年収は最低でも超えていたいですね。
ここから著しく低い場合は、ブラック企業認定してOKです。
昇給も適度にあり、年収が上がっていくかも確認しましょう。
人事評価制度 昇格/降格の制度が曖昧
昇格や、降格の制度が曖昧で、何を基準として評価しているかが明確になっていない会社もブラック企業の特徴の一つ。
ブラック企業は評価基準が明文化(資料化)されておらず、公開・確認できない環境が多いです。
本来(ホワイト企業)は、
- 売上〇〇万、利益率〇%を達成すること
- 言語を指導できるレベルにあること
- 〇人のチームリーダーとしてPJ運営できること
など、達成すべき目標が明確になっている必要があります。
福利厚生が手薄い
ブラック企業には、以下のような福利厚生がない、もしくは手薄いという特徴があります。
理由としては、費用が掛かるから。
- 
有給休暇が取りにくい 
- 
育児・介護休暇の取得実績が皆無 
- 
フレックスタイム制度・リモートワーク制度がない 
- 
資格取得支援制度がない 
- 
研修・教育制度がない 
- 
住宅手当・家賃補助がない 
- 
健康支援制度がない 
- 
退職金制度・企業型年金がない 
有給休暇、育児・介護休暇など法律で認められている制度はあるものの、取得しずらい、取得実績がそもそもない企業が多いです。
資格取得時の費用を支援したり、教育制度、住宅・家賃補助などは物理的に費用が発生するもの。
ブラックIT企業の多くは、多重請負構造の下流に位置するケースが多く、そもそもの売上・利益率が高くありません。
そのため、できる限り出費を抑える必要があるため、福利厚生面も充実していないケースが多いです。
低賃金・各種制度が整っていないブラックIT企業の特徴
✅ 人事評価制度が曖昧
✅ 福利厚生が手薄い
成長できる環境がない
IT業界で成長し、自分自身を高く買い取ってもらう(高い年収の会社で働く、フリーランスで働くなど)には、市場で求められているスキルを身に着けて、差別化をする必要があります。
他大勢にはできないことが、自分にはできる必要がある訳です。
しかし…ブラック企業には、成長できる環境がありません。
教育・研修制度が不十分
- 入社前研修
- 入社後の研修期間
- 現場配属後の定期フォローアップ
入社前研修や、入社後も定期的な教育投資が行われているかを確認しましょう。
例えば、入社後の研修期間が無いこともブラック企業ではあり得ます。
入社後、数日研修という名の経歴書捏造、面談対策を実施して即現場へアサインされる。しかも一人で…ということも。
研修は最低3か月、部門配属・現場アサイン後も定期的に人事が主体となり同期の集まりやフォローアップが実施されることも必要ですね。
技術職なので、スキルアップ制度も充実しているかが重要です。
- 書籍購入費の支給
- 資格取得時の補助
- オンラインでの勉強できる環境
必要な資格を取得する際、受験料は会社から支給されること。オンラインで様々なITスキルを勉強できる環境が整っている。資格勉強など書籍の購入費を会社が支給している…などは最低限のラインかなと思います。
こちらの記事も参考にしてみてください!
研修期間がほとんど無く現場に放り出された… 資格取得の支援制度が無い(書籍購入費など) eラーニングなど学ぶ環境が整備されていない… こざお あなたがもし、こんな教育制度・環境がない会社で働いているなら…[…]
多重請負構造の下流でしか仕事ができない
IT業界で高収入を実現しているのは、上流工程スキル、もしくは高度な開発スキルを有しているエンジニアです。
ですが、上流工程のスキルを経験できるのは一部のエンジニアのみ。分かりやすく言うと、1次請け、2次請けくらいまでの商流で仕事をしないと上流工程は経験できません。
もう一度、以下の図を見てください。

ここの図でいうと、元請か2次請けにいないと、要件定義や基本設計といった上流工程には携わることができません。
良くて詳細設計、開発、テスト工程。最近だと、オフショア開発が多いので、受入のテストのみ、といった現場も少なくありません。
現場で経験ができないと、自主学習でスキルを身に着けるしかありません。ですが、やはり現場での経験に勝るものないですね。
成長できる環境が無いブラックIT企業の特徴
✅ 下流での仕事しかできない(開発・テスト・保守)
離職率が高い
社員の離職率が高い会社も、ブラックIT企業の分かりやすい特徴です。
一定数の退職者が出るのは仕方ないこと。ですが、あまりにも退職者が多い環境には、何かの原因・問題があります。
職場環境が劣悪(人手不足による過重労働やメンタル不調が多い)
IT業界が人手不足であることは、冒頭でもお伝えしましたね。
そんなIT業界でも限度ってものがあります。社員がすぐに辞めてしまう環境、人の入れ替わりがあまりにも激しい環境には注意が必要です。
- 顧客からの無茶な注文があまりにも多い
- 求められる納期、仕様変更要望がめちゃくちゃ
- 社内のリーダーが顧客の言いなりで壁になってくれない…。
こんな状態で常に高稼働、精神的ストレスも高い状態だといつか体が壊れてしまい、結果として退職者が多くなります。
優秀な人間から退職
離職率からブラック企業を見分ける方法として、優秀な人間から率先して退職しているかどうか?をチェックする方法があります。
先輩や同僚、部下など…優秀で仕事ができる人間から辞めている…そんな職場はブラックかも知れません。
- 新卒3年以内の離職率が30%以上
- 勤続5年以上の中堅がどの程度いるか
この辺りの数値をチェックしてみても良いかも知れませんね。
募集状況・入社難易度
ブラック企業と特徴として、常に人材不足であることが上げられます。
社員が辞めるのは当たり前、人は充当すればよいという考え方が根底にあります。
初心者を受け入れている会社が全てブラックとは限りませんが、入社試験もなく1回の簡易的な面談で入社が決まるような会社は慎重になった方が良いですね。
- 常に人材を募集している
- 入社難易度が低い(高卒/未経験OK)
IT業界の仕事は難易度が基本的に高いです。プログラミングは理系的な考え方が必要ですし、上流工程に関しては全体を俯瞰してみたり、考える力が求められます。
その意味でも、顧客が求めるスキルを発揮できる人材なのか?を見極める入社時の面談、試験をしっかりと行っていない企業は…避けた方が良いですね。
離職率が高いブラックIT企業の特徴
✅ 優秀な社員から退職
✅ 常に募集し、入社難易度が低い
その他のブラックIT企業の特徴
契約や労務管理が曖昧(36協定未締結、労基法違反の疑い)
ベンチャー企業に多い印象ですが、契約や労務管理体制が整っていない会社も多く存在します。
- 
長時間労働や残業が常態化しているのに、36協定を結ばずに運用している。 
- 
就業規則や契約内容が不透明で、労働条件の明示が不十分。 
- 
労務担当や管理体制が形骸化しており、法令遵守より業務優先の文化が強い。 
これらに該当する環境なら注意しましょう。
社員の声が反映されにくい(トップダウンで改善が進まない)変化を好まない
一族企業にありがちですが、社員の声が反映されにくいという会社も少なくありません。
一代で築いてきた会社の場合、社長は変化を好まず独裁状態になり裸の王様状態になることも…。
上手くいっていれば良いのですが、特に変化が大きいIT業界においては、他企業よりも先を見据えた変化が重要になってきます。
その意味では、柔軟な考え方ができるトップであること、決断力は当然ありつつも周りの声も聞きながら時代の変化に対応できる会社に勤めることが大事です。
案件を選べない、希望を聞いてもらえない
- 開発工程を全く経験できない
- テスト・運用工程の案件しかない
- 希望を全く聞いてくれない・相談できない
こんな環境は避ける必要があります。理由は、成長ができないから。
ただ、これは実は一番難しい問題だったりします。
自分が理想とする案件に必ず従事できるか、といえばどの会社でも基本的に難しいです。
特に、SES企業では『今ある仕事・現場に社員をアサインする』ことが普通なので、会社の意向に従う必要があります。
他の業界と比べると、案件数も多く複数案件の中から仕事を選べるケースもありますが、100%理想とする仕事に就けるかは別の話です。
とはいえ、何年間もテスト業務しかやっていない…とか、保守・運用の業務がずっと続きそう…という環境は避けましょう。
一つの選択肢として、部門移動も相談ができる点も重要かも知れません。
また、SES契約をメインとしている会社なのか、請負契約や自社開発をメインとしているSlerなのか?によっても変わってくるので、以下の記事も参考にしてみてください!
SES(エス・イー・エス)ってよく聞くけどなんのこと…? SESとSler(エスアイアー)の違いがイマイチ分からない… SESとSlerはどっちがおすすめなの…? そんな疑問にお答えします。 SES、Slerってなに?という[…]
コンプライアンス意識が低い、パワハラ・セクハラ
コンプライアンス意識が低いブラックIT企業の特徴
✅ 上司や経営陣の発言が絶対
✅ 成果より「精神論」や「根性論」を重視
✅ コンプライアンス研修が形骸化
✅ 評価や人事に不透明さがある
パワハラ、セクハラのハラスメント対応窓口が存在しない、存在はするけど機能していない。通報しても改善なれないどころか、通報者が不利益を被る…なんて企業もあります。
風通しが悪い企業もダメですね。経営陣(特に社長)や上司の発言が絶対で、意見や意義を唱えると不利益を被る雰囲気がある。
長時間労働を良しとする風潮が残っている話もしました。
現場によっては、納期を理由に長時間労働を強要するケースもあります。
成果よりも、精神論や根性論を重視している会社は避けましょう。
失敗を許さず、人格否定をする環境からはすぐに逃げた方が良いですね。
コンプライアンス研修は、法律で定められた規則なので実施するのは当たり前ですが、実際の行動に反映されなければ意味がありません。
特に、直属の上位である管理職がしっかりと理解をし、行動しているか。自部門に周知徹底されているかも大事なポイントです。
評価制度が整っていて機能しているか、昇進、降格が上司との関係性で決まるなど不公平な仕組みになっていないかも大事です。
まとめると、こうした企業は 「社員を守る仕組みが弱い」「経営や管理職が意識していない」 のが大きな特徴です。
その他のブラックIT企業の特徴まとめ
✅ 社員の声が反映されにくい
✅ 案件を選べない、希望を聞いてもらえない
✅ コンプライアンス意識が低い
ブラック企業に就職してしまった時の対処法

ここからは、ブラック企業に就職してしまった時の対処法について詳しくお伝えします。
働いている会社がブラック企業で確定した場合は、何も考えずに転職活動を開始してください。
人生は一度しかありません。1分1秒たりとも無駄にしてはいけません。
時間を無駄にするだけではなく、体・心が壊れてからでは遅いのですから…。
ただし、準備の方法を間違えると、
- ブラック企業からブラック企業への転職になってしまったり…
- 会社を辞めることに失敗したり
- 社内での居心地・待遇も悪くなったり
してしまう可能性もあります。
正しい方法を知り、準備をしっかりと行ってから退職に向け行動しましょう。
就業規則(社則)を確認する
まずは、会社が定めている就業規則(社則)や雇用契約書を確認しましょう。
- 残業や休日出勤に関する規定
- 給与体系や賞与支給条件
- 有給休暇の取り扱い
規則(社則)と実態が大きく乖離している場合、会社側に法的な問題がある可能性があります。
労働基準監督署や労働組合に相談する
自分だけで解決できないと判断した場合は、公的機関に相談することが有効です。
- 労働基準監督署: 残業代未払い、長時間労働、休日労働などの違法行為を調査・是正
- 労働組合: 労働条件の改善交渉や会社とのトラブル対応を支援
一人で悩むのではなく、第三者のサポートを得ることが重要です。
違法と思われる事象の証拠を残す
会社の不正や不当な扱いに対抗するためには、客観的な証拠が必要です。
- タイムカード、勤怠システムのスクリーンショット
- 給与明細、雇用契約書
- パワハラやセクハラの音声・メール・チャット記録
証拠が揃っていれば、労基署や弁護士に相談する際にも有利になります。
「労基署=法律違反を取り締まる役所」「労働組合=労働条件を改善するために会社と交渉する団体」
今はスマホの機能で簡単に、かつ高精度な音声録音が可能です。
退職・転職の準備をする
ブラック企業で働き続けることは心身に大きな負担となります。
環境改善が難しいと判断した場合は、退職・転職の準備を進めましょう。
- 転職サイトやエージェントに登録する
- 資格やスキルの勉強を始める
- 生活費を確保しておく(退職後の生活を安定させるため)
- 失業手当など国の支援を理解しておく
まず最初にやるべきこと。転職エージェントに自分の市場価値を確認することから始めましょう。
労力をかけて転職をするので、よりよい環境(報酬面も含め)を手に入れたいところです。
しかし、あなたが市場が求めるスキルを有していない場合は…?当然、転職活動は上手くいきません。
転職エージェントの意見を聞いた上で、足りないスキルが明確になったなら、資格取得やスキル習得に向けた勉強を始めましょう。
これは、社会人になったら(特にIT企業で務める会社員は)、全員に意識してほしいことです。
業務時間外であっても、成長のために勉強(行動)し続ける意識を持つことが大切です。
最後に、最低限の貯金をしておくことも重要なポイントです。ブラック企業の度合いにもよりますが、即退職に向け動いたほうが良い環境も少なくはありません。その場合、転職先が決まっていない状態で退職することになるので、一時期は収入が激減することに。
そうなっても焦らないよう、最低限の貯金をしておく。
また、失業手当など社会保険の仕組みを理解しておくことも忘れずに。
会社員は支払う税金が高い分、手厚く守られているケースも多くあります。その一つが失業手当です。
会社を辞めても一定期間内は収入の三分の二が保証されます。
ブラックIT企業を退職する流れ
実際に退職する際は、次のステップを踏むとスムーズです。
- 退職意思を直属の上司に伝える
- 退職届を提出する(会社規定に従う)
- 引き継ぎ業務を進める
- 退職日を迎え、離職票や社会保険の手続きを確認する
もし会社が退職を認めない、嫌がらせを受ける場合は、退職代行サービスを利用するのも有効な手段です。
説得されて断ることが気ないかも…と不安に思っている方は、転職先を確定させてから退職の意思を伝えた方が良いでしょう。
ブラックIT企業に就職してしまった場合でも、規則の確認 → 公的機関への相談 → 証拠収集 → 退職・転職準備 → 実際の退職という流れで行動すれば、状況を改善することが可能です。決して一人で抱え込まず、外部のサポートを活用しながら自分のキャリアを守りましょう。
ホワイトなIT企業の特徴

次に、ホワイトなIT企業の特徴について解説します。
自分が勤めている会社は何個該当するかな?という視点でチェックしてみてください。
労働時間が適正
- 残業が少ない。
- 36協定を遵守している。
- 休日出勤もほとんどない。
ここら辺が代表的なものかなと思います。
メリハリがあるか、という点もポイントで、IT業界で働く以上は繁忙期で忙しい時期が一定数あることは仕方ないことです。
これは別パートでも解説しましたが、常に忙しく高稼働である場合はホワイトなIT企業とは言えません。
給与(年収)が適正
- 業界平均以上の給与水準
- 昇給制度が整っている
報酬面(給与)が適正であること。これこそがホワイト企業を見極める一番重要なポイントです。
まず、ホワイト企業は儲かっていることが最低条件です。その儲かっている利益を社員に還元しているか、還元する意識が強いトップがいる企業か?があるかが大切です。なぜなら、トップ(社長)が還元する気が無ければ、いくら儲かっても(社員が頑張って利益を確保しても)、給与に反映されることはありません。
教育・研修制度が整備されている
- 入社前・新人研修がある
- スキルアップ研修
- 資格取得支援制度
- キャリア形成のサポート
IT業界は、高度スキル保持者が求められており、かつ移り変わりの激しい業界でもあります。AIの進化によりその傾向はより早まっている印象です。
そのため、常に学び続けて成長し続ける社員を育てていく必要があり、成長できる環境を整えているか?も大切です。
こちらの記事も参考にしてみてください!
研修期間がほとんど無く現場に放り出された… 資格取得の支援制度が無い(書籍購入費など) eラーニングなど学ぶ環境が整備されていない… こざお あなたがもし、こんな教育制度・環境がない会社で働いているなら…[…]
キャリアパスが明確
エンジニアとしてのキャリアパスに選択肢が多いこともホワイト企業の特徴です。
- エンジニアとして専門性を高める道
- マネジメントに進む道
将来像が描きやすい。
エンジニア専門職でも、様々な技術があるので(Java、.Net、C#・C++、生成AI、クラウドなどなど)、色々な経験をしたい、1つの分野を極めたいなど要望は様々。だからこそ、選択肢がある環境なのかどうか、は重要です。
離職率が低い
ITホワイト企業の離職率は、新卒3年以内であれば25%以下、全体では10%以下が目安です。厚生労働省の「令和5年雇用動向調査」では、情報通信業(IT業界)の離職率が12.8%となっており、この数字を大きく下回る企業はホワイト企業である可能性が高いと考えられます。離職率が低ければ、研修制度の充実や働きやすい環境が整っていると考えられ、長期的なキャリア形成も期待できます。
ホワイト企業は、社員の離職率が低い傾向にあります。
安心して働く環境があるか?は社員の離職率をチェックすることである程度は把握することが可能です。
コミュニケーションが円滑
- 社員間のコミュニケーション活性化
- 定期的な面談
- 意見が言いやすい環境
親睦会などがあり、定期的な社内イベントで部署の垣根を超えたコミュニケーションを取る機会がある。
上司との定期的な面談で自分自身の成長に関するフィードバックがある。等の環境がある傾向が多いです。
労務管理がしっかりしている
総務や労務担当がしっかりと機能していて、高稼働が続いている場合にアラートが上がる仕組みがある。相談しやすい環境が整っていることも重要です。
有給休暇の取得率が高く、勤怠管理も適切に行われていることも大切なポイントです。
案件の見極めができている
多重請負構造の問題点である、無理な納期、仕様変更・追加、低単価案件を避けることができているか?が最も重要な判断ポイントです。
当然ですが、上記ができていない会社は末端の社員に負担が集中してしまいます。
福利厚生が手厚い
- 
有給休暇の取りやすさ 
- 
育児・介護休暇の取得実績 
- 
フレックスタイム制度・リモートワーク制度 
- 
資格取得支援制度 
- 
研修・教育制度 
- 
住宅手当・家賃補助 
- 
健康支援制度 
- 
退職金制度・企業型年金 
これまで解説した内容とかぶる点も多いので詳細は割愛します。
全て網羅していないとホワイトではない!というつもりはありません。が、ある程度は制度として最低限整っていて欲しい環境ではあります。
ホワイトIT企業の特徴
✅ 給与(年収)が適正
✅ 教育・研修制度が整備されている
✅ キャリアパスが明確
✅ 離職率が低い
✅ コミュニケーションが円滑
✅ 労務管理がしっかりしている
✅ 案件の見極めができている
✅ 福利厚生が手厚い
全て理解できていなくても、フックとして覚えておいてもらえればと思います。
ブラックIT企業を避けた方が良い理由

次に、ブラックIT企業を避けた方が良い理由について解説します。
ですが、IT企業だからこそブラック企業は絶対に避けた方が良い理由がいくつかあります。
スキルが身につかない
IT業界は技術スキルが全て。といっても過言ではない世界です。
- 言語スキル(開発スキル)
- 設計スキル
- コミュニケーションスキル
スキルといっても様々ですが、IT業界で求められるスキルを身に着けていく必要があります。
これまで解説した通りブラック企業は、多重請負構造の下流構造でしか仕事ができません。
そのため、テストや保守など『誰にでも変わることができる技術』しか身に付かないケースが多い。
それこそ、AIが進化したら真っ先になくなる仕事といっても過言ではないのです。
他の人には変わりが効かなければ効かないほど、需要が高くなり単価も高くなる傾向にあります。(高年収を実現しやすい)
生涯年収が低くなる
成長産業だからこそ、他業種と比べて高年収を狙いたいとこです。
そうでなくても、求められるレベルも高く、成長し続けないと置いていかれてしまう可能性もあります。
3次請け、4次請け…など下流に位置づけられる会社に勤めていると、同業他社に比べて年収ベースも低くなるのは当然。
これまでの解説を理解しているあなたならピンッ!と気付いてくれるのではないでしょうか。
スキルが身につかず、年収も低く転職先も限られるので生涯年収が低くなる…これでは、何のためにIT業界で働いているか分かりません。
その上で、正しい年収を提示してくれる会社に所属することが大事な考え方です。
精神的・肉体的に追い詰められる危険性
スキルが身につかず、年収も低く貯金も溜まらない。
これはまぁ、最悪耐えればいいかも知れません。(私は耐えれませんが…)
『ブラック企業を避けた方がよい一番の理由は、体を壊してしまう可能性があるから。』です。
適応障害、うつ病になり、リタイアする社員は年々増えています。
ワークライフバランス、働き方改革が叫ばれてから、その傾向がより濃く出ている印象まであります。
IT業界は他業種に比べて高稼働になりやすいというお話をしましたが、私自身が地獄の現場を複数経験しているからこそ、断言します。
IT企業は勤める会社を間違えると、ヤバいです…(笑)
- 4次請け、5次請けで単価も激安
- 5年目で年収200万円代後半
- ブローカーが間に複数入らないと案件が取れない
- 毎日終電、休日出勤も当たり前
- 作業も単純作業、テストが多くスキルが身につかない
こんな会社は、正直少なくありません。
高稼働、顧客からの圧力、社内のパワハラで体力的にも精神的にも追い詰められていく。
年収も低く貯金もできないので、いざというときに行動できない。
例え、転職活動をしても、持っているスキルが無いので市場価値が低く良い転職先が見つからない。
こういった事態に陥る可能性が高くなります。
ブラックIT企業を避けた方が良い3つの決定的な理由とは…?
✅ 年収(給与)が低くなる
✅ 病気になる可能性がある
ブラックIT企業から脱出に成功した2人の体験談

少し趣旨を変えて、ブラックIT企業からホワイトIT企業への転職を成功させた体験談をお話します。
この2人は、過去に私と接点があり、今の会社に引き抜いた経緯があります。
今でも一緒に働いてくれていて、幹部候補として活躍しています。
宮城県:K.B(47歳・男性)
はじめまして。〇〇と申します。
私がこざお部長と出会ったのは、8年前のことです。
当時は家庭の事情で宮城県に引っ越し、ITエンジニアとして病院のカルテ管理システムの運用・保守に携わっていました。
都内の会社から宮城県のIT中小企業へ転職してから、年収は300万円前半に。
業績も悪く、ボーナスが出ない年も多くなっていました。
そんな時、副業でも始めようとライターの募集に応募したところ(スマホゲームが好きだったので、それ関連の記事執筆)
こざお部長が仕事を出していて、たまたま一緒に仕事をすることに。
そんなある時、同じ業界で働いていること、年収が低く困っていること、東京へ戻ることも検討していること(転職も検討していた)を話したところ、『一緒に働きませんが?』と誘っていただくことに。
そこからはとんとん拍子で話が進み、1か月後には都内へ引っ越して今の会社に入社しました。
年収も転職して入社した時点で150万円以上のアップ。あれから8年が経過しましたが、年収は700万円を超え、当時の2倍以上に。
管理職という責任感のある立場も任命いただき、日々楽しく働いています。(もちろん、大変なことも多いですが(笑)
私が定義するブラック企業は、やはり報酬面が一番のポイントです。40歳の時点で年収300万円代前半は、さすがに生活が厳しかったです。
後は、一緒に働くメンバー(社員)や上司も重要です。
一緒に働きたい!と思えるメンバーがいるか、この人のために頑張って働きたい!と思える環境に身を置くことが大切だと考えています。
東京都:Y.T(37歳・男性)
〇〇と申します。初めまして!
自分がこざお部長と出会ったのは、とある企業の開発現場でした。
別々の会社として、プロジェクトメンバーの一員で入っていたので、最初は特に気にすることもなく。
時間が経つにつれ、会話する機会も増えて、一緒にお酒を飲みに行く機会も。
そんな時に、会社の愚痴(年収が200万円代、ボーナスなしなどなど)を話したところ『うちの会社に来れば?』と誘っていただきました。
当時のこざお部長の上司の方ともお会いする機会を設定してもらい、意を決して転職することに。
今考えると、本当に転職をしてよかったな、と思っています。
だって、年収は転職時点で200万円近くアップ、今では年収700万円を超えて当時の3倍近くです。
脱ブラック企業!IT転職を成功させる3ステップ

IT転職を成功させる3ステップ
✅ IT業界の構造を理解する
✅ 必要なスキルを習得する
✅ 転職活動を戦略的に進める
✅ 入社後もキャリアを磨く
STEP1:転職の目的を明確にする
自分が働いている会社がブラックだと判断したら、まずは転職の目的を明確にしましょう。
環境面で改善したい点を明確にする。
残業時間、給与面、職場環境…など。何を大事にしていきたいのか。今の環境から改善したいポイントを明確にしましょう。
スキルが身につくなら多少の高稼働は問題ない、という人や、年収が全て!残業代がフルで支給される会社が理想、という人も。
逆に、ワークライフバランスが一番重視するポイント。給与面は特に意識していないケースもありますよね。
優先順位を意識して、会社に求める環境面を箇条書きで洗い出しておきましょう。
キャリアアップをイメージする。
IT業界では、大きく分類すると2つのキャリアプランがあります。
- 技術職
- 管理職
どちらの道を選ぶか、です。
技術職は、その名の通り技術スキルを磨いてスペシャリストを目指します。
理系で学生時代からプログラミングに携わってきている。コーディングが好きで、新しい技術の習得も苦ではない・・というか好きである。
コミュニケーションは苦手で、管理面やPJ運営というよりは、難しい機能の開発をコツコツとやっている方が向いている。
こういう方は技術職を志望するケースが多いですし、私もその方が良いと思います。
逆に、管理職としてキャリアアップを目指すのも一つの手です。私自身もどちらかというとコッチ派です。
STEP2:IT業界の構造を理解する
『IT業界』は構造が複雑です。
多重下請け構造がブラック化しやすい原因だということは、これまでに何度も解説しました。
その他にも、会社の特性を知ることで自分がどこを目指すべきか、も見えてきます。
- SES企業:常駐先によって環境が変わるため見極めが必要
- SIer企業:大手は安定しやすく教育環境も整っている
- 自社開発企業:プロダクト志向で働けるが枠は少なめ
SES企業には、多くの案件を経験できるので、経験値を積みやすいというメリットがあります。
一方でデメリットは、案件は運しだいの側面があり、テストしか対応できない案件にアサインされる可能性も…。
Sler企業は大手だと営業力も強く、大規模案件を経験できるメリットがあります。
教育環境も中小より整っているケースが多いですが、年功序列が残っていて、結果・実力が評価(報酬)に直結しにくいという側面もあります。
自社開発企業は、当たれば利益率が高く(SES、Slerと違い、保守費・月額費用の収入が発生するため)、報酬面で優遇されるケースも。
ただし、技術面は会社の方針が決まっており(例えば言語はJavaがメインとか)、新しい技術を案件で経験できる場面が少ないといったデメリットも。
以下の記事も参考にしてみてください。
SES(エス・イー・エス)ってよく聞くけどなんのこと…? SESとSler(エスアイアー)の違いがイマイチ分からない… SESとSlerはどっちがおすすめなの…? そんな疑問にお答えします。 SES、Slerってなに?という[…]
STEP3:必要なスキルを知り、学習する
IT転職を成功させるには、市場が求めているスキルを習得しておくことが重要です。
例えば、Cobol(コボル)の技術を一生懸命覚えても、需要はありません。
逆に、クラウドや生成AI関連のスキルを磨いていけば、今後しばらくは稼ぎ続けられるでしょう。
未経験、経験者によっても必要なスキルは変わってきますが、まずはトレンドをキャッチして効率的に学んでいきましょう。
- プログラミング基礎(HTML、CSS、JavaScript、Python など)
- クラウド基礎(AWS、Azure、GCP)
- 入門資格(ITパスポート、基本情報技術者など)
経験者(すでにIT業界で働いている)の場合は、自分の市場価値を定期的にチェックすることが重要です。
未経験でIT業界にチャレンジする方も、第三者の意見を聞き必要なスキルを確認することをお勧めします。
STEP4:転職活動を戦略的に進める
自分の市場価値を確認し、必要なスキルを磨いたら…実際に転職活動を開始しましょう!
- 複数の転職エージェントに登録して話を聞く
- 複数社の面談を実施し内定を貰う
- 口コミサイト・SNSで内定先を徹底的に調べる
- 退職通知時の作戦を入念に練る
- 退職することを会社に通知する
エージェントは必ず複数登録
転職エージェントは複数登録しましょう。エージェントも人なので、合う合わないがあります。
少しでも”あれ…この人合わないかも…”と感じたら、即交代。もしくは別のエージェントに頼みましょう。
人生を左右するエージェント選びは慎重、かつ大胆に。直観を信じて行動しましょう。
複数社の面談・内定を貰い比較する
1社に絞ったりせず、必ず複数社の面談を行い、内定も複数社からもらってください。
使えないエージェントだと、内定承諾を急がせることもあり得ます。なぜなら、制約(転職者の内定)が決まれば多額の報酬が得られるからです。
1社につき面談も複数回あるので、大変だと思いますが、ここは妥協してはいけません。
内定先企業を徹底的に調査する
内定を貰う前からで良いので、転職先候補の企業の情報を徹底的に調べましょう。
エージェントは、その企業の内情まで全て知っている訳ではありません。
参考程度に聞く分には構いませんが、100%信用してしまうのは危険です。
口コミサイトも複数ありますし、SNSで情報を集める方法も有効です。
退職を上司に伝える際の作戦を練る
転職活動で失敗する一番の理由は、上司や会社からの説得に屈してしまう‥ということ。
上司も百戦錬磨ですから、転職の相談を説得するプロです。
まず大事なことは、転職先を決めていること。(すでに内定を貰っていると伝えると諦めるケースが多い)
次に、ストーリーを入念に練って説得に対して論理的に回答できる準備をしておくことです。
普通の上司であれば、しっかりとした考え方があり、方向性が明確な転職なら無理に説得しようとしません。
なにより、部下の事を思い説得しているケースの方が多いと思います。(自分はそうです。)
だからこそ、転職する理由(給与面、環境面など)、転職後のキャリアプラン、リスクも承知していること、、など。
信念をもって上司と会話できるように準備をしましょう。
退職することを会社に通知する
ここまで入念に準備をしていれば、後は会社・上司に通知するだけ。
先ほども記載しましたが、ある程度まともな会社なら話は聞いてくれます。
ここで一つアドバイスがあります。IT業界で長く働いてきた人間からの意見だと思って聞いてもらえたらと思います。それは…
「立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)」
を意識してほしいということ。
ブラック企業で体を壊す寸前、というケースなら話は別ですが。
そうではなく、今後のキャリアアップのために転職をする、入念に準備を行って転職をする場合は現職の会社の引継ぎなどもしっかりと行いましょう。
特に、SES企業やIT業界の場合は、プロジェクトが継続しているケースもあります。
あなたが抜けることで、現職のメンバーに迷惑が掛かってしまう、プロジェクトの進捗に影響が出てしまう、などのケースは避けましょう。
退職するタイミング、引継ぎなどはしっかりと確認(ある意味空気を読んで)してください。
STEP5:入社後もキャリアを磨く
良い環境に転職できたとしても、学びを止めてしまうとまた選択肢が狭まります。
- 継続的な資格取得・勉強会参加
- 新しい技術(AI、セキュリティ、クラウド)の学習
- ポートフォリオやアウトプットを続ける
まとめ:ブラックから脱出する第一歩を
ブラックIT企業で消耗し続ける必要はありません。
転職の目的を明確にし、スキルを磨き、応募先を正しく見極めれば、より良い環境への道は必ず開けます。
「今の環境を変えたい」と思ったら、まずは小さな一歩を踏み出してみましょう。