面談を1回やれば、だいたい分かります。
この人は伸びる、この人は止まる。その差は、技術力ではないところに出ます。
私はIT業界で19年、うち部長として6年、中堅SESで部門の評価と昇進を判断する側にいます。これまでに200人以上の面談をしてきました。
この記事では、昇進していく人としない人で、言動のどこが違うのかを、見ているままに書きます。精神論ではなく、面談と会議で実際に差が出ているところだけを挙げます。
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📌 この記事を読むとわかること
- 評価する側が見ているのは「結果」そのものではない
- 一時的な結果と、本物のスキルの見分け方
- 面談と会議で、はっきり差が出る5つのポイント
- 社内での振る舞いが、客先の評価と一致する理由
- 評価する側に届く、アピールの型
- 悪い報告を、評価を下げずに伝える方法
この記事の要約
評価する側が見ているのは、出した結果そのものではなく「結果を出し続けられる基礎能力があるか」です。SESでは案件の運で一時的に結果が出ることがあるため、そこを分けて見ています。中堅SESの部長が、面談と会議で差が出る具体的なポイントと、評価する側に届くアピールの型を書きました。
結論|見ているのは結果ではなく、結果を出し続けられるか
よく「結果がすべて」と言われます。半分は正しいのですが、正確ではありません。
見ているのは、当たり前のように結果を出し続けられる基礎能力があるかどうかです。
具体的には、技術スキル・営業力・マネジメント能力の3つです。
一時的な結果は、案件の運でも出る
ここがSES特有のところです。
たまたま良い案件に入った。たまたま現場のリーダーが優秀だった。それだけで、本人の実力とは関係なく結果が出ることがあります。
だから評価する側は、結果そのものより、その結果がどう出たのかを見ます。
案件がどう割り振られているかはSESの案件アサインは誰がどう決めているのかに書きました。
上層部は「本物かどうか」を見分けている
これは断言できます。
長く評価をしてきた人間は、本物のスキルを見分ける目を持っています。
役員面談が短くても、質問の答え方で見えてしまいます。数字を自分の言葉で説明できるか。うまくいかなかった理由を他人のせいにしていないか。そこで分かります。
ごまかしは、だいたい効きません。
本物のスキルが付いた人に、何が起きるか
実力がある人には、はっきりした共通のパターンがあります。

順番に説明します。
最低限の技術力に加えて、営業力とマネジメント力がある。だから現場で単価以上の成果を出します。
すると顧客が手放したくなくなります。「あの人を続けてお願いしたい」と言われる状態です。
現場が終わっても、別の部署や知り合いの案件を紹介されます。新しい仕事の話が絶えなくなります。
結果として、数字を達成し続けます。
面談と会議で、はっきり差が出るところ
では、どこで見分けているのか。具体的に挙げます。

① レスポンスが速いか
いちばん単純で、いちばん差が出ます。
会社からの連絡に、すぐ反応するか。結果が出ない人ほど、反応しません。そして「現場が忙しくて」と言います。
忙しいのは本当だと思います。ただ、同じように忙しい人が即座に返してくるのを見ていると、理由にはなりません。
② 顧客の評価と、自己評価が一致しているか
面談で必ず自己評価を聞きます。
ここで客先の評価と大きくずれている人は、要注意です。
自己評価だけが高い。うまくいかなかったのは環境のせい、メンバーのせい、顧客のせい。こういう答え方をする人は、何が足りていないかが本人に見えていません。
③ 報告が、相手の知りたい順になっているか
社内会議でも差が出ます。
準備してこない。報告が長い。上層部が知りたい情報を、端的に言えない。
評価する側が知りたいのは、だいたい決まっています。
- 案件は継続するのか、終わるのか
- 単価は上がるのか、下がるのか
- 問題があるなら、何が原因か
- それで、どうするつもりか
この順で話せる人は、それだけで評価されます。内容が同じでも、順番が違うだけで印象が変わります。
④ 言われる前に提案が出てくるか
指示を待つ人と、自分から持ってくる人。ここは管理職にするかどうかの分かれ目です。
小さいことで構いません。「この作業、こうしたほうが早いと思います」。これが言える人は、チームを任せられます。
⑤ 最後までやりきるか
途中で人に預けてしまう人がいます。
難しくなると相談という形で他人に渡す。悪気はないのですが、結果として最後まで持っていない。
これは一度見ると記憶に残ります。やりきった実績が1つでもある人は、次も任されます。
変えてみて、それでも評価が動かないなら
伝え方を変えても評価が変わらないなら、環境側の問題かもしれません。ほかの会社の条件を見ておくと判断しやすくなります。運営元と対応範囲は、利用前にご確認ください。
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社内でできていないことは、客先でもできていない
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
社内での振る舞いと、客先での振る舞いは一致します。
会社からの連絡に反応しない人は、客先でも報連相が遅い。自己評価だけが高い人は、客先でも相手の期待とずれる。準備せずに会議に出る人は、客先の打ち合わせにも準備してきません。
だから私は、社内での振る舞いを客先での仕事ぶりを推測する材料として見ています。そして、その推測はほぼ外れません。
信頼を失う行動をまとめたものは会社員が信頼を失う行動TOP10にあります。
評価する側に届く、アピールの型
実力があるのに評価されていない人は、だいたい伝え方で損をしています。
どうすればいいかを書きます。
接点を増やす。これだけで変わる
身も蓋もない話ですが、効きます。
積極的に話しかけてくるだけで、コミュニケーション能力が高いと評価されやすくなります。
帰社したとき、会社のイベント、忘年会。何でも構いません。常駐していると接点が少ないので、1回の価値が大きくなります。
準備してから帰社する
帰社日や面談は、短い時間で自分を伝えられる数少ない機会です。
現場で何が起きているか、自分が今どういう状況か。これを端的に、分かりやすく話せるように準備しておく。それだけで印象がまったく変わります。
逆に、聞かれてから考え始める人は、毎回そう見られます。
営業面の話をする
いちばん効くのがこれです。
評価する側が最も気にしているのは、営業面の情報です。良い話でも悪い話でも関係ありません。
- 客先が人を増やしたがっている
- 隣の部署で別の案件が動き出した
- 来期の予算が削られそうだという話が出ている
- 自分の契約が延長されそうだ
こういう情報を持ってくる人は、それだけで会社にとって価値があります。現場にいないと手に入らない情報だからです。
悪い話こそ、提案とセットで
案件が終わりそう、客先で問題が起きた。こういう報告は言いにくいものです。
ただ、隠すのがいちばん悪いです。早く言えば打てる手があります。
そのうえで、伝え方にコツがあります。
原因と、自分はこうしようと思っている、をセットで出す。
これがあるだけで、受け取り方がまったく変わります。悪い報告をしているのに評価が上がる、ということが普通に起きます。
よくある質問
Q. 技術力を上げれば、評価されますか?
最低限は必要ですが、それだけでは足りません。技術力が高くても、報連相が遅い人は評価されません。
逆に、技術が突出していなくても、営業力とマネジメント力がある人は上がっていきます。
Q. アピールが苦手です。どこから始めればいいですか?
レスポンスを速くすることからでいいです。話すのが苦手でも、返信を早くするだけで印象は変わります。
そのうえで、帰社したときに現場の状況をひとつ伝える。これで十分に始められます。
Q. 自己評価は高めに言うべきですか、低めに言うべきですか?
客先の評価に合わせてください。高すぎても低すぎても、見えていないと判断されます。
分からないなら、客先の人に直接聞くのがいちばん正確です。
Q. 上司との関係が悪くても、評価されますか?
評価は部門長と役員まで上がるので、上司だけで決まるわけではありません。ただし会議で推すのは上司です。
この点は上司に嫌われたら、もう出世できないのかに詳しく書きました。
まとめ
出世する人としない人の差は、技術力ではないところに出ます。
- 見ているのは結果ではなく、結果を出し続けられる基礎能力
- SESでは案件の運で一時的に結果が出る。そこは分けて見ている
- 差が出るのは、レスポンス・自己評価・報告の順序・提案・やりきる力
- 社内でできていないことは、客先でもできていない
- 接点を増やし、準備して、営業面の話をする
- 悪い報告は、原因と提案をセットにする
どれも、今日から変えられるものばかりです。技術力を上げるより、こちらのほうが早く効きます。
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